子有り 財有りと 愚は唯汲々たり 我且つ我に非ず 何ぞ子と財有らんや(法句経)
現在社会は物が豊になった反面心の豊かさが貧しくなっております。全て、「もの」で解決するという風潮に有ります。心を喪失した時代です。このよう時代であるからこそ釈迦の教えが必要です。釈迦は更に「田あれば田を憂い、宅あれば宅を憂う」と持てる者の不安を教えているのです、欲望はつきませんね。私たちは老・病・死のコースから離脱できない存在であることを忘れているのです。死んで持って行くことのできる財産は何もない。我子も死の道連れにはならないのです。この自明な事実を他人ごとに思っているのです。私たちは自我にしがみつき自分だけいい気になって他者を苦しめているのです。これが五蘊盛苦の実情なのです。