「長沙景岑禅師つづいて仰せられた。」「十方の世界ことごとくは、すなわち沙門の全身である。一手は天を指さす、これ天なり。一手は地を指さす、 これ地なり。しかもかくのごとくなりと雖も、天上天下、唯我独尊なりという。」それが尽十方界は沙門の全身だということである。その沙門の身は、頭頂も、眼睛も、鼻の孔も、骨髄も、いづれもみな十方界を抜けきっているのである。(道元:正法眼蔵・十方)