「薬王菩薩の言葉」「若しよく法師に親近するならば、すなわち菩薩道を得るであろう。よくその師に随順してまなべば、数限りない仏を見ることを得るであろう。「法師に親近する」というのは、たとえば、南嶽懐奘が15年にわたる修行のごときである。かくしてついに師の髄を得る。それを親近という。菩薩道というのは、「われもまたかくのごとし、汝もまたかくのごとし」である。師のなさることはさまざまであろうが、それをすっかり手に入れてしまうのである。即得というのはただ師に親近していつのまにかそうなってしまうことである。(道元:正法眼蔵・見仏)