「家常-石頭和尚のことば」「吾結草案 無法貝 飯了従容図る睡快」「草の庵には難の財もござらん。飯を終わればてで快い眠りをむさぼる。」飯を終われば快い眠るという道理は、従容自在の大悟の後の身心脱落の境地、安楽の人の境地である。仏祖の言句「喫飯是仏道」の参飽である。その道理は飯の前にも実現し、飯の半ばにもそして飯を喫し終わってもなるのである。修行と悟りは一如であるから、飯後の仏道は無限の喫飯ありと確認するのである。(道元:正法眼蔵・家常)