「鉢盂とは」仏祖の鉢盂は凡夫の眼や意識を超えたものである。底のないもの、鼻孔ががない怪物なのである。またこの怪物の鉢盂は、一口に虚空を呑んでしまうというすごい「はたらき」があり、そのとき虚空をして合掌せしめるという奇特な活きものである。この活は鉢盂の全力の活きである。この活こそ仏家家常の活の現である。(道元:正法眼蔵・家常)鉢盂とは応量器をいう。飯を喫するにはこの鉢盂をもちいる。