「質他心(慮知心)とは、」この心はわが心でもなく、他の心でもない。どこから生じたものでもない。そして菩提心を起こしたのちは、大地をとりあげれば、すべて黄金の大地となり、大海を汲めばたちどころに甘露の大海となる。この心をもって「自らいまだが悟りの彼岸に渡るに先だって、他を渡らせるという真実の道を実現しなければ止まない」と努めればすなわちそのことが菩提心を発したこである。(道元:正法眼蔵・発菩提心)
「質他心(慮知心)とは、」この心はわが心でもなく、他の心でもない。どこから生じたものでもない。そして菩提心を起こしたのちは、大地をとりあげれば、すべて黄金の大地となり、大海を汲めばたちどころに甘露の大海となる。この心をもって「自らいまだが悟りの彼岸に渡るに先だって、他を渡らせるという真実の道を実現しなければ止まない」と努めればすなわちそのことが菩提心を発したこである。(道元:正法眼蔵・発菩提心)