「信根とは」「仏法僧の三宝に身心を投げ入れて信じ帰依することである。根の意は、信、精進、念、定、慧の力によって諸々の善事を生む根本となるの意である。信根は自らにあるものではない。また自らの強要によるものでもなく、自らの創造によるものではなく、他からひきずられて起こるものでもない。この信は仏祖正伝の仏心によっての信である。自らの全身心が信と一つになることをいうのである。信もまた仏と一つのものである。信と仏が別々のものであっては信の現成ではない。信の現成は、仏祖の現成である。「仏法は、大海の如く信をもって能く入る事を得る」(道元:正法眼蔵・三十七品菩提分法)