「三界唯一心ということ」三界とは全ての世界のことである。けっして三界がそのままの心であると言うのではない。三界唯心の言葉は釈尊の天真な心の働きのままの発露、全現成にほかならない。世界はありのままの世界で迷いも悟りも超越したあれのままの世界である。世界は唯心とは、あらゆるものごとの実相のごとくいささかの錯(あやま)りもない心そのものをいうのである。(道元:正法眼蔵・三界唯心)