「六波羅蜜とは」施波羅蜜、戒波羅蜜、忍波羅蜜、精進波羅蜜、禅波羅蜜、般若波羅蜜である。それらはいずれも最高の境地である。これもまた無生だ、無作だのと論のかかわるところではない。経には「利根の菩薩は、般若をはじめとなし施をおわりとなす。鈍根の菩薩は、施をはじめとなし般若をおわりとなす」とみえている。したがって忍を橋目とする琴美あれば、禅をはじめとすることもある。そのすべてをいえば三十六波羅蜜となる。(無生とは生滅をきなれたる境界をいい、無作とは人間の作為歩越えたる境界をいう。)(道元:正法眼蔵・仏教)
万葉集「久堅乃 天鍕月乎 網尓刺 我大王者 盖尓為有」(ひさかたの あまゆくつきを あみにさし わがおおきみは きぬがさにせり)「大空をゆく月を、網で捕らえ、我が大君は衣笠にしておいでになる。」