智門光祚禅師のことば」「如何、是仏向上。師云く「拄杖、頭上挑日月」「あるとき一人の僧が問ううていった」「仏を超えるということは、いったいどういうことでしょうか」光祚禅師はいった「拄杖の頭のうえに日月をかかげるこじゃ」そのいうところは、老師の持つ杖をかかげると、なお彼方には日月がある。それが仏を超えるということである。日月をゆびさしかかげる杖に学びいたれば、この天地はことごとく光を失うであろう。それが仏を超えるということである。日月が杖だというりのではない、が杖のさきの彼方も又すべて杖なのである。(道元:正法眼蔵・仏向上事)