「行持によりて日月星辰あり、行持によりて大地虚空あり、行持によりて依正身心あり、行持によりて四大五蘊あり、行持これ世人の愛処あらざれども、諸人の実帰なるべし。過去・現在・未来の諸仏の行持によりて、過去・現在・未来の諸仏現成するなり」つまり「この行持があってはじめて日月星辰があるのであり、この行持によって初めて大地虚空があり、またこの行持によってこの世界があり、この身心があるのである。じっと行を持続することは、必ずしも世の人々の好むところではないであろうが、詮ずるところ全ての人は、そこに帰せざるをえない。三世のもろもろの仏たちもまた、つまり、過去・現在・未来の行持によってこそ、すでに仏となり、今仏と成っているのである、またやがて仏となりたもうのである。(道元:正法眼蔵・行持)四大・・地・水・火・風、この世界を構成する要素。五蘊・・色・受・想・行・識であってこの身心を構成する要素。