「宏智正覚の事2」仏祖の大道を行つづける上の心得」家郷にあるものは家郷をはなれ、恩愛のしがらみあるものは、恩愛をはなれれ、名あるものは名をのがれ、利あるものは利をのがれ、田園あるものは田園をのがれ、親族あるは親族をはなれるがよい。名利などなきものも、またその思いをはなれるがよいのである。すでにあるをはなるべきものなれば、また、なきをもはなるべき道理はあきらかである。それがつまり、まっすぐ筋のとおった行持というものである。(道元:正法眼蔵・行持)