「寺院を創建しない」「初祖や二祖はかって精舎を創(はじめ)たことはない。三祖や四祖もそうであった。青原や南嶽もまたそうであった。また石頭大師は草庵を大石の上に結んで、石の上に坐禅していた。昼も夜もねむらずずっと坐っていた。いろいろの勤めは欠かさなかったけれども、二六時中の坐禅はかならすつとめてきた。いま青原門下のながれがひろく天下に流れておおく人を潤をしているのも、石頭大師の力ある行持のしからしむところである。(道元:正法眼蔵・行持)