「如淨禅師の行持ー名聞を愛しない」「名聞をあいすることは戒を犯すことよりもなお悪すのである。戒を犯すは一時の非であるが、名聞を愛するは一生の累(わずら)いである。それを捨てないのは愚かである。それを受けるのは道理に昧(くら)いとうものである。それを受けないのが正しい出処である。すてるのが道理にかなう進退である。仏祖にしてそれを捨てないものはないのである。(道元:正法眼蔵・行持下)