「世界に水があるというだけではない。水の中にも世界がある。さらに、水の中がそうであるのみではなく、雲の中にも生き物の世界があり、風の中にも生き物の世界があり、火の中にも衆生の世界があり、地の中にも衆生の世界があり、全世界のなかに衆生の世界がある。あるいは、一茎の草の中にも衆生の世界がり、一振りの杖の中にも衆生の世界がある。そして、衆生の世界のあるところには、そこにまた、かならず仏祖の世界がある。そのような道理をよくよく学ぶべきである。」(道元:正法眼蔵・山水経)