五観の偈
五観の偈とは僧侶が食事の時i起こすべき五つの観念でこれ念じることである。
一つには、功の多少を計り彼の来処を量る(食物を得る辛苦及び施主の恩)。二つには己が徳行の全欠を忖って供に応ず(自己にこの食物を受ける徳があるかどうか)。三つには心を防(ふさ)ぎ過(とが)を離るることは貧等(とんとう)を宗とす(つつしんで多く貪らないこと)。四つには、正に良薬を事とするは形枯(ぎょうこ)を療ぜんが為なり(飢餓をいやす良薬であること)。五つには成道の為の故に今此の食を受る(道を修めるようとするための食物であること)。